123456789101112131415161718192021222324252627282930
-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告 |
2008-07-23 (Wed)
 タイの伝統芸能の一つである影絵芝居。その「影絵」の展覧会がありました。
 タイでの「影絵」は大きく分けると二種類があり、場面ごとに背景と登場人物が一枚に表されている「ナン・ヤイ」と、背景は持たず、その登場人物のみを彫り出した「ナン・タルン」とが挙げられます。
この「ナン・ヤイ」はカンボジアからタイ中部に伝承されその上に独自の発展を遂げたもの、「ナン・タルン」はジャワの影響を色濃く受けタイ南部に継承されたものなのだそうで、本日の展示で多かったのはこの「ナン・ヤイ」の方でした。
       002 (2)
  下の絵にもあるように大きな「ナン・ヤイ」によって繰り広げられる影絵芝居の世界は、影絵師が絵につけた棒を握り自らも踊り、その様をも鑑賞してもらう総合演劇で、そこにセリフや歌や状況を説明する語り部の様な”弁士”とタイ式の楽団の音楽がついていました。
       126 (2)
 牛・水牛の皮をなめして下書きを入れ、丁寧に彫っていきます。
       112 (2)
 日本で言う「影絵」とは、その文字の通り白い大きなスクリーンと背後から照らす光線の間に 絵を立てて、その影をスクリーンに映して鑑賞しますが、タイではもう一つスクリーンの前に出て演じるものとがあり、後者の場合には影絵自身にも色彩が施されていたようです。
       104 (2)
 最も有名な演目は古代インド・バラモン教の叙事詩が元となる「ラーマ・キエン」。
その内容は”ヴィシュヌ神の生まれ変わりであるアユタヤ王国のラーマ王子とその妃シーダ姫は王座をめぐる問題から14年間の森での修行生活を強いられていた。そんな中、シーダ姫の美しさに惹かれた鬼の夜叉王トッサカンによって姫は鬼国へと誘拐されてしまう。そこでラーマ王子は風神の息子である白猿のハヌマーンという強力な部下と猿軍隊を見方に引き連れ、鬼退治の旅へと経つのであった・・・”
 この叙事詩が後に中国へ渡り「孫悟空」が生まれ、日本の「桃太郎」もまたここに繋がるのだとも言われています。

 影絵人形「白猿のハヌマーン」タイの男性たちにはとても人気の高い登場人物。
       114 (2)
 ハヌマーンを従えて戦うラマ王子 
       120 (2)
 ラマ王子の矢で傷つく鬼夜叉トサッカン
       121 (2)
 現在のように一般庶民の娯楽にまで広がる以前は、宮廷での特別な儀式~国王の即位大典儀式~などで演じられる宮廷演劇であった影絵芝居。それはこの「ラーマキエン」をはじめとする古代インドの叙事詩は当時王族・貴族のみしか理解できないパーリ語によって記されていた為、読み書きのできない一般の庶民のものには到底なり得なかった。

それを今日のように、タイ人であるなら日本の「桃太郎」と同じくらい誰でも知るものとしたのは、スコータイ王朝時代の原文にトンブリ王朝のタクシン王が加筆し、それをラタナコーシン王朝ラーマⅠ世が改定し、そして息子ラーマⅡ世王によってより分かりやすく現在の「タイ文字」に編訳されたことによる。
一つの小さな芝居芸術も長い歴史の中で、こうして民衆の元に届けられたのだと。。。
  
| タイの博物館 | COM(0) |
コメント







管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。